エクストロンのXTPシステムとTouchLinkによりTricor Servicesを将来のニーズに備えてアップグレード

香港の東亜銀行グループ企業Tricor Services Limitedは、企業や監督行政機関にアウトソーシングサービスを提供しています。これらのサービスには、法人設立から、新規上場、 日常的な事業報告および財務報告等が含まれます。17か国に事業所を有する国際企業です。 香港の湾仔(ワンチャイ)にある本社のAVシステムをアップグレードする際に、 Tricorのプロフェッショナルサービスプロバイダーとしての名声にふさわしい、将来に対応可能なテクノロジーソリューションの設計をBillion Asia Pacific - BAP Technology Consultantsに依頼しました。BAPはXTP ®システムをエクストロンのオーディオ製品やコントロール製品とともに選定しました。

「エクストロンのXTPシステムはTricorが求めた、従来のノートPCに対応するとともに最新のデジタル機器にも対応可能なAVソリューションを実現するために最適な製品でした」とBAPのセールスディレクターMarco Tang氏は述べています。「DMP 128オーディオDSP、TouchLink ®タッチパネルおよびExtron Controlアプリを追加することにより、要望どおりの操作が容易で柔軟なシステムを設計することができました」。

Tricorが求めた、従来のノートPCに対応するとともに最新のデジタル機器にも対応可能なAVソリューションを実現するために、エクストロンのXTPシステムを選択しました。

BAP Technology Consultants社セールスディレクターMarco Tang氏

XTPシステムにより高性能AVルーティングを実現

Tricor本社は、香港の素晴らしい景観を一望にする64階建高層ビルHopewell Centreの7つのフロアを占有しています。オフィススペースに加え、54階には、快適な座席、ビデオ会議およびミーティングルーム、役員用ダイニングルーム、役員会議室ならびに6つの分割トレーニングルームを擁した、特別レセプションエリアが設けられています。コンテンツの表示および企業ニュースに使用されるディスプレイ機器は、各部屋とメイン通路沿いの要所要所に配置されています。ミーティングルームやトレーニングルームには、シャープLC‑60LX531H 60インチLCDディスプレイ またはパナソニックPT‑VW430プロジェクターとGrandview ® 84インチx84インチスクリーンのペアが設置されています。システムの設計は、プレゼンターの最新のタブレットや従来のノートPC等のポータブル機器との接続に対応しなければなりませんでした。異なるプラットフォームを接続するために複数のソリューションを構築するのは非現実的です。Tricorは完全に統合されたAVシステムを必要としました。

様々な製品を比較検討した結果、モジュール形式、実証された性能および信頼性ならびにローカルおよびリモートの入出力機器への対応から、BAPはエクストロンのXTPシステムを選択しました。 ラックマウントされた XTP CrossPoint 1600は12入力12出力構成で、ローカルまたはリモートの入出力機器間のAVおよび制御信号のスイッチングおよび分配を行います。設計チームはEDID Minder ®、Key Minder ®および高解像度ビデオ信号に対応した高速デジタルバックプレーン等のXTP CrossPoint ®が搭載するテクノロジーを高く評価しました。ホットスワップ可能な設計およびリダンダント電源により保守およびアップグレードが容易、変化の速い環境で安定した信頼性の高い動作を実現します。

7つの部屋で構成される分割スペース

各階ミーティングスペースの信号伝送距離延長には、様々なツイストペアトランスミッターおよびレシーバーが使用されています。6つのトレーニングルームと役員会議室を含む54階の分割スペースには、より柔軟ソリューションが必要とされました。通常は、役員会議室と4つのトレーニングルームを独立した部屋として使用し、残りの2つの部屋を連結して1つの大会議室として使用しています。ただし、週単位でレイアウトの変更が行われます。また、少なくとも4半期に1度はすべてのパーティションを取り外して、タウンホールスタイルの社内ミーティングが行われます。

様々な部屋のレイアウトに応じたスペースの機能提供が、システム設計で求められる最大のチャレンジとなりました。この難問は、AV信号の独立したルーティングとディスプレイ操作用制御信号のツイストペア伝送が可能なXTPシステムで解決することができました。またコントロールシステムにより照明とブラインドの調整も可能になりました。

XTPによるビデオ信号伝送

それぞれの分割トレーニングルームには 、XTP T UWP 202 - 2入力Decoratorウォールプレート型トランスミッターが天井に設置されています。トランスミッターは接続されたソース機器から、高解像度デジタルビデオまたはアナログビデオおよびオーディオ信号を伝送可能です。1つのセッションで複数のソースが使用される場合は、あらかじめ定められた入力選択の優先順位に基づいてトランスミッターからマトリックススイッチャーに伝送を行うことが可能です。これにより、効率的な部屋のセットアップとプレゼンターの持ち込み機器への対応が可能です。様々な部屋のレイアウトに容易に対応できるように、ウォールプレート型トランスミッターは天井に設置されました。

XTP SR HDMI - スケーラー内蔵薄型レシーバーは各部屋のフラットパネルディスプレイの背面にマウントされています。このXTP ®レシーバーは、HDMI、DVI、 RGB、HDコンポーネントおよび標準解像度ビデオを、Tricorが標準としている1920x1080解像度にスケーリング可能なため採用されました。部屋を拡張した場合に聴衆による視認性を最適にするために、XTP SR HDMIと東芝50 KL 300H 50インチLEDディスプレイを搭載したカートを室内に配置することが可能です。部屋のレイアウトにより、2台のカートをデイスプレイの両脇または室内前方から後方に向かった途中の位置に配置することができます。

各XTPトランスミッターおよびレシーバーの装備する制御ポートは、リモート機器制御用の双方向RS‑232/IR信号の挿入を可能にしました。また、制御信号の挿入により、分割スペース内の個別の配線を減らすことができました。

エクストロンのProDSPデジタルオーディオシグナルプロセッサーおよびDanteオーディオ機能

それぞれのレイアウトで、高品位なサウンドを室内に適切にルーティングすることが非常に重要でした。また最大4本のワイヤレスマイクを同時に拡声し、録画コンテンツからオーディオをディエンベッドしてルーティングしなければなりませんでした。ミキシング、ダッキング、フィードバックサプレッションおよびオーディオディエンベッドの要件に対応するために、サウンドシステムは DMP 128 - 12入力8出力ProDSP™デジタルマトリックスプロセッサーを使用して構築されています。ProDSP™ 32/64ビットフローティングポイントシグナルプロセッシング、マイクからのライブ入力に対応した複数マイクグループのオートミキシング、複数サイト間の効果的な会話を実現するための8系統のAECおよびDante™オーディオネットワーク等様々な機能を搭載しており、それぞれの分割スペースで高音質を実現します。

オーディオ信号は4台の XPA 2001‑100Vパワーアンプにルーティングされ、12台の SI 26CT - 2ウェイシーリングスピーカーをドライブします。均一な音場を実現するためにスピーカーグリルの下にタップセレクターを装備、100 Vシステム用の15 Wに設定されました。このスピーカーの奥行20cmのバックカンは、天井裏のスペースが��られた場所に容易に設置可能です。

TouchLinkコントロール

分割スペースでは、コンテンツ表示および環境制御用にエクストロンのコントロール製品が使用されています。トレーニングエリアでは、 TLP 350MV TouchLinkタッチパネルにより複数のユーザーがXTPシステムを同時に操作可能です。この壁付け型タッチパネルは8つのバックライト付きボタンを装備、ローカルAVシステムの制御が可能です。フルモーションビデオディスプレイを搭載しており、プレゼンターによるフルモーションビデオコンテンツのプレビューやシステムの監視が可能です。部屋の照明と窓用ブラインドは明るさの調整および昇降が可能です。また、プログラムオーディオの音量は調整ツマミを使用して調整可能です。室内の操作に加え、タッチパネルにより、管理者は様々な部屋のレイアウトに対応したシステム構成の変更が可能です。

サポートスタッフは離れた場所からプレゼンテーションおよび各種環境の制御が可能です。各タッチパネルが装備するイーサネットポートにより、Tricorのネットワーク経由で2台のIP Link ®コントロールプロセッサーと通信が可能です。 IPCP 505コントロールプロセッサーと4接点入力および8リレーポートを装備した IPL T CR48を使用してXTP CrossPoint ®マトリックススイッチャーとDMP 128の監視および制御を行います。TouchLinkタッチパネルとコントロールプロセッサーのセットアップには、 Global Configuratorソフトウェアを使用しました。設置チームは、使いやすいメニューから順を追って短時間でシステムソースの定義と設定のアップロードを行い、効率的なシステム構築が可能でした。既存のネットワークインフラと各コントロールプロセッサーに内蔵されたサーバーを使用することにより、システム構築とシステム立ち上げ時の設定が容易になり、時間とプロジェクト費用を節約することができました。

AVシステムのセットアップと設定のために、インテグレーターはXTP System Configurationソフトウェアをダウンロードしました。Global Configurator同様、このソフトウェアには特別なプログラミング知識は不要です。入出力マトリックスの設定も、1つのウィンドウからタブを選択してマウスでクリックするだけです。また、EDIDおよびHDCP管理機能を搭載、リモートのトランスミッター/レシーバーを含むシステム全体を一目で確認可能です。BAPはこのソフトウェアにより、XTPシステムを短時間で容易にセットアップすることができました。また、システム立ち上げ時にも役立ちました。

マトリックススイッチャー、サウンドシステムおよびコントロールプロセッサーは54階のトレーニングエリアに隣接した機器キャビネットにラックマウントされています。メインコントロールルームを設ける代わりに、もう1台の TLP 1000TV - TouchLink卓上型タッチパネルをラックに設置するとともに、ポータブル機器からのシステム制御を採用しました。これにより、貴重なフロアスペースを犠牲にすることなく、分割スペースにおける柔軟なレイアウトが可能になりました。

役員会議室

役員会議室は分割スペースの端にありますが、部屋のプレゼンテーションシステムをXTPシステムから独立させることが求められました。システムはビデオ会議用コーデックに対応し、ポータブルデジタル機器やアナログソース機器のAV信号の接続が可能で、さらに制御が容易でなければなりませんでした。 MLS 608 D MAスイッチャーが選択され、統合のための洗練されたソリューションが提供されました。8系統の入力と複数ビデオフォーマットへの対応は、役員会議室のニーズに最適でした。このスイッチャーが装備する4系統のHDMI入力は、コーデックとプレゼンターのポータブル機器の接続に容易に対応することができました。ユニバーサルアナログ入力はVGA出力を装備した機器や他のビデオソースに対応することができました。エクストロンのEDID MinderはEDIDを管理して、入出力機器間の確実な通信を実現することができました。自動入力イコライザー等の信号調整機能により、低品位なソース信号を補正し高品位な信号を実現しました。内蔵の70 VモノラルパワーアンプとProDSPオーディオプロセッサーによりシステムが完成しました。拡声機能の提供には、追加の機器を必要としませんでした。

選択されたビデオ入力と双方向RS‑232制御信号が1本のツイストペアケーブルで付属の MTP/HDMI U Rに伝送されます。このレシーバーは、部屋に設置された60インチフラットパネルディスプレイに直接接続されています。 IPL  250コントロールプロセッサーおよびTLP 1000TVウォールマウント型10インチタッチパネルにより、 役員会議室のシステム全体を容易に制御可能です。例えば、RS-232信号をスイッチャーに挿入してディスプレイを制御することが可能です。この設定により、役員会議室に求められた柔軟性と高性能な動作を実現しました。

Extron Controlアプリにより柔軟な制御を実現

Tricorのもう一つの要求は、1台のタブレットからサポートスタッフが、システムを管理、監視および制御することができるようにすることでした。制御インターフェイスの操作方法は短時間で習得可能で、システムの操作は理解が容易でなければなりませんでした。この要件に対応するために、使いやすい Extron ControlアプリがTricorのApple ® iPadsにアップロードされました。タッチするだけで、任意の部屋のプレゼンテーションの制御、離れた場所からのユーザー支援、即座のシステム設定変更が可能です。

Extron Controlアプリのインターフェイスは、タッチパネルと同じ使用感を提供するように設計されています。ボタン操作は、アプリとエクストロンのコントローラーの間で同期が取られています。インターフェイスを統一することにより、Tricorのスタッフは、ユーザーを支援しながら個別の会議室や連結したスペースにおけるコンテンツのプレゼンテーションおよび照明の制御が容易に可能です。「TouchLinkタッチパネルとiPad向けExtron Control アプリは、分割スペースに求められるハイレベルな制御ニーズに応え、Tricorのグローバル本社にふさわしいエレガントさと多機能性を提供しました」とTang氏は述べました。

このシステムの設計は、単なる高性能な技術の統合にとどまらず、独自なプロフェッショナル環境を構築することでもありました。製品選定時にBAPはインテリアデザイン会社AJM Design Group Ltdと密接に協力して、Tricorのプロフェッショナルサービスプロバイダーとしての名声にふさわしいAVシステムの実現を図りました。

ディスプレイや入力パネルからウォールマウント型や卓上型コントローラまで、ユーザーの目に触れる機器は環境に溶け込むことが求められました。例えば、高性能に加えてモダンな幅の細いブラックのベゼルとスタイリッシュなデザインを備えたTLP 1000TVタッチパネルが役員会議室用に選定されました。トレーニングルームでは、XTP T UWP 202ウォールプレート型トランスミッターのホワイトモデルが、そのエリアの配色と最もよくマッチしていました。

素晴らしい成果

Tricorグローバル本社のAVシステムは、2013年8月に運用を開始し、サポートスタッフその当初より操作と設定変更を行うことができました。ツイストペアシステムは、それぞれのエリアで確実に信号品位を維持することが実証されました。「XTPシステムは極めて高いスイッチングおよび伝送性能を、Tricorで使用されている様々なデジタルおよびアナログビデオフォーマットに対して継続的に発揮しています」とTang氏は述べています。

エクストロン製品によるシステム構築と施設の美観への配慮により、システムの機能およびディテールに対するTricorの要件に完全に答えることができました。

The XTP CrossPoint 1600 delivers high performance AV switching within meeting and video conference rooms as well as for configurable spaces.

XTP CrossPoint 1600は、会議室、ビデオ会議室および分割スペース内の高性能なAVスイッチングを実現。

 

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